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治療の方法

施術は、HARGカクテルという薬剤を薄毛になっている部位に注入します。
HARGカクテルとは、毛髪の細胞を刺激し、細胞分裂を促進する、ヒト由来の成分「グロスファクター(成長因子)」と、育毛メソセラピー等に使用される毛髪の成長に必要なビタミン等を多く含んだ「育毛メソヘアーカクテル」がブレンドされたものです。

3〜4週間に1回の治療、6回が1クールが目安

治療の回数

当院のHARG療法は94.4%の方に4回目の治療でHARG治療に満足しているとの評価をいただいております。つまりHARG療法は多くの場合、一定期間継続して受けていただくことにより効果が現れてくるということです。

実際、治療の回数は個人差がありますが、おおよそ4回の治療の後(5〜6ヶ月経過後)に発毛効果が実感でき、6回の治療で終了、というケースが多く見受けられます。ただ、患者によって薄毛の状態は異なりますので、4回の治療で十分な方もいれば、8回あるいは、極まれにですが、10回の治療が必要な方もいらっしゃいます。診察時に症状を確認させていただき、それに応じて治療計画を立て、適切な治療回数をご提案いたします。

はじめは3〜4週間に1回、効果が現れてきてからは8週間に1回の治療頻度をご案内しております。毛髪のサイクル(毛周期)が正常化された段階で治療終了となり、2ヶ月後に経過を診させていただきます。その際の状態によっては、メンテナンスとしてフォローアップ治療やホームケアをお勧めする場合がございます。

無痛治療

エレクトロポレーション

治療方法はいくつかあり、レーザーを使用した痛みのほぼないものもあれば、注射を使い多少痛みがあっても効果の出やすいものもありましたが、痛みの感じ方には個人差があり、痛みが気になると言う方もいらっしゃいました。
そこで当院では、ほとんど痛みがなく、さらに高い効果を兼ね備えた「エレクトロポレーション」という治療法を採用しました。

効果の高さはそのままに、より痛みの少ない治療へ

エレクトロポレーションは、細胞膜に電気で穴を開け、成分を直接導入する方法です。当院では「エレクトロダーム」という機器を使用しています。

皮膚の表層には角質層があり、脂肪酸やコレステロール、セラミドやケラチノサイトといったいくつかの細胞がレンガ構造に重なり合ってできています。
これが化学物質に対するバリア機能を果たしており、高い電気抵抗を持っています。

HARG療法で注入するカクテル等の侵入も防いでいるため、これまでは注射などで角質層の奥にダイレクトに注入していましたが、頭は皮膚が硬く、注射の場合に痛みを感じることがありました。

エレクトロダームは、この角質層の細胞または細胞膜に特殊なパルス電流を通すことで、細胞膜に微小な穴を空けることができます。
それにより角質層に隙間ができHARGカクテル等を通すルートがつくられます。
こうすることで痛みなく有効成分を導入できます。

エレクトロポレーションの使用法

開かれた細胞は一定時間経過すると完全に元通りに閉じます。
その間に有効成分を透過させれば、導入された成分を細胞がしっかりととじこめます。

高い成分導入率

エレクトロダームと、微弱電流を使って皮膚に成分を導入するイオン導入機器とで導入率を比較したところ、エレクトロダームの方が約20倍も高いことが明らかにされました。
表皮から6cmのエリアでは、イオン導入は3%しか導入できていないのに対し、エレクトロダームは65%も導入できています。
つまり、エレクトロダームはHARGカクテルが無駄なく患部に浸透するということです。

エレクトロダームとイオン導入機器との成分侵入比較

治療方法
  1. 消毒した頭皮に専用の薬剤を塗布しながら「スティッロ」を毛の流れに添ってはわせます。
  2. その後数分間のうちに、「ロール」でHARGカクテルを頭皮に塗り付けます。
  3. 穴を開けた細胞が閉じるのを待ち、薬剤を拭き取って終了です。

このように、施術は簡単で、痛みもなくストレスを感じにくくなっています。

注射を使った治療について

麻酔要らずの新しいHARGカクテル

新しいAAPE

改良されたAAAPE

針で皮膚下に薬剤を注入するパピュール法はHARGのなかで最もポピュラーかつ即効性の高い術式です。
しかし、痛みを気にする患者様もおり、できうる限り負担のない治療を提供したいと常々考えておりました。

そこで、注射を使った治療でも痛みを感じにくいAAPEを開発しました

AAPEとは

AAPEとは健康な成人女性から採取した脂肪から、さらに幹細胞だけを取り出し、培養した細胞から分泌された、各種の成長因子を含んだタンパクを指します。

この成長因子が、成長が止まった髪の毛母細胞呼び起こし、さらに成長段階の育毛を活性化させる、HARG療法には不可欠な成分です。

HARG療法では数種類の栄養などの成分のほか、AAPEを調合してHARGカクテルをつくり、患部に注入しています。

改善されたポイント
  • 注射でのHARGカクテル注入時の痛みが少なくなりました。
  • 注射での注入後、数分から数時間持続する痛みが、残りにくくなりました。
  • 治療前に施すブロック麻酔が必要なくなりました。

今回の開発では、HARGカクテルに使用される「AAPE」を、成分は変えずに、配合する割合と製造過程を見直すことでpH(*1)値の調整しました。
これにより、効果の高さを変えることなく、痛みを感じにくく改良することができました。

(*1)pH ・・・(水素イオン指数)
酸性とアルカリ性の度合いを示す数値。値が低いほど酸性が強く、高いほどアルカリ性が強い。

※痛みの感じ方には、個人差があります。

より確実で安全な 新しい注射器を導入しました

従来の注射器の問題点

注射器を用いた術式においては、適切な深さに薬剤を注入することが重要です。
たとえばパピュール法は表皮と真皮の間に薬剤を注入し浸透させる、より効果が出やすい術式ですが、打ち方が浅いと効果の発現に時間がかかることになります。

熟練した医師の手にかかれば、ずれが生じることはそうそうないものの、医師にとっても神経を使う課題でした。

新しい注射器

そこで当院では、HARG療法の効果をより確実なものとするために、注射針の届く範囲を調整することのできるタイプの注射器を新しく導入しました。日本ではまだ珍しいこの注射器は、次のような点で従来の注射器から改良が施されています。

  • 注射針のレンジを調整 → 正確な深さに注入
  • 31ゲージの細い針 → 痛みの軽減
  • 注射針のロック機能 → 固い頭皮も安全

術式のご紹介

術式については患者様ご本人の意思や症状などから決定していますので、不安な点などございましたらまずはカウンセリングにて問い合せください。

術式による違い

治療法 痛み 効き目
エレクトロポレーション 無痛 持続性がある
パピュール法 多少痛みがある 即効性がある
ナパージュ法 痛みはほぼない 持続性がある
フラクショナルレーザー法 無痛 持続性がある
ダーマローラー法 痛みはほぼない 持続性がある

術式の特徴

エレクトロポレーション(Electroporation)
エレクトロポレーションは無痛

注射器を使わず、薬剤を注入する方法です。エレクトロポレーション(電気穿孔法)により表皮にある細胞に微小の穴をあけ、そこから必要成分を行き渡らせます。
痛みが少なく、ナパージュ法などの注射を使った治療に近い効果があります。

パピュール法(Papule method)
パピュール法は即効性

注射針で頭皮に薬剤を注入する、HARG療法では最もポピュラーな方法です。
表皮と真皮の間に治療薬を注入し有効成分を浸透させます。
最も効果が出やすく、確実性が高いというメリットがあります。
治療の際多少痛みを伴うため、抵抗のある方もいらっしゃいましたが、HARGカクテルの改良により、従来よりも痛みが低減しました。

ナパージュ法(Napage method)
ナパージュ法は持続性

頭皮の表皮に、浅く細かく注射し、そこから薬剤を浸透させ皮下組織に有効成分を届ける方法です。
頭皮から深く注射しないため、パピュール法に比べると効果が出るのが遅くなりがちです。しかし、成分の持続性が高いのと、痛みがほとんどないというメリットがあります。

フラクショナルレーザー法(Fractional laser)
フラクショナルレーザーは無痛

お肌の若返りや美肌に導く最先端のレーザー治療として注目を浴びているレーザーを使用します。
レーザーで、皮膚に目には見えない極小の穴をあけ、その部分から薬剤を浸透させ、有効成分を届ける方法です。
レーザーを照射することで熱エネルギーが送り込まれ、本来の自然治癒力を急速に促進し新しい皮膚に入れ替えができます。
そのため、効率よく薬液を浸透させることができ、なおかつ無痛のため患者様の身体的な負担にもなりにくく、最新治療法として注目されています。 しかしながら、パピュール法に比べると、個人差により発毛効果が実感できるまで多少治療回数がかさんでしまうことがあります。

ダーマローラー法(Derma Roller method)
ダーマローラー法は広範囲

極細のステンレス製の針が付いた医療用ローラー(ダーマローラー)を頭皮に転が しながら、治療薬を頭皮に浸透させます。
広範囲の治療に適しています。
この方法は、ダーマローラーの作用で頭皮の成長因子を増やし、血行改善効果があるため、HARGカクテルの効果との相乗効果が期待できます。
また、HARGカクテルがまんべんなく頭皮にいきわたるというメリットもあります。

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